ターニングポイント
ホテルやマンション、学校や病院などの別注家具を作りはじめ、早9年が経ちました。この別注家具を作ったことが、弊社の今後を大きく変えたきっかけとなったと言っても過言ではないと思っております。
同業者で家具製作所の社長さんから
「隣の施工業者さんが、小学校の下駄箱(下足入れ)を数十台作ってもらえんやろか?ち、言うてこらした。どげん思うかぁ~?」と、図面を片手に見えられました(ちっご弁です分かりますか?)
「絶対作った方がいい!!箱組で作りやすし、粗利も取れてるし、損はない」と、私は強くアドバイスしました。
それからまた ひょっこりと社長さんがいらっしゃり「あの物件は、断った」と・・・
「断るなんてもったいないなぁ~。俺なら作るけどなぁ~。」と、弊社の社長。そこには、我々の知らない事情もあるだろうし、もちろん初めて作るのであれば、リスクと勇気も必至ですよね。
惜しい、どう考えても惜しい。
数日後、私は「施工業者へ弊社のことを紹介してほしい」と、家具製作所の社長さんに大胆なお願いをしました。
下駄箱のサイズ、材料の歩留まり、納期、機械装備もろもろを考えた結果、弊社でも作れると判断したのです。その頃、弊社は、箱物と言われる、副吊り(ワードロープ)や整理タンス、テレビ台などを主に作っていました。しかし、別注家具の実績はありませんでした。
「申し訳ないが紹介はできない」と、家具製作所の社長さんは言いました。
そりゃそうですよね。いきなり数十台の下駄箱なんて!紹介して工期に間に合わなかった日には、信用問題にも繋がっていきますし。
それでも諦めきれなかった私は、直接会って商談してくると家具製作所の社長に伝えました。
本当に諦めたくなかったんです。みすみす逃すなんて、そんな惜しいことは考えられない。
工場一部失火に伴い、業務見直しをせざるを得ないこの時期に、何が何でも注文を取りたいという気持ちの方が強かったのです。
私の大胆な行動の結果、なんと!発注をいただくことができました。
まず1台作り、仕上がった下駄箱を見てOKをいただき、残りを期日までに仕上げました。
それからは、保育園や有料老人ホームの収納棚など、コンスタントに発注をいただくようになりました。保育園の収納棚や下駄箱は、色がカラフルだったり、香りのよいヒノキ材や節目がポイントのパイン材だったりして、我々も楽しんで制作させていただいております。完成した商品は、とても可愛いい作りで、園児の喜ぶ顔が思い浮かんでくるようでした。
これが弊社の分岐点となり、今に至ります。
現在、別注家具は弊社の売上の半分以上となっております。ぜひお気軽にお問合せくださいね。